「さくらの専用サーバ」エンタープライズシリーズのサーバーモデルと特定のOSバージョンとの組み合わせにおきまして、 ネットワーク冗長機能に不具合が発生し、サーバーのシステムログにネットワーク冗長の論理インターフェースの ステータス変更を示すログが繰り返し記録される恐れがあります。
対象サーバーモデル
さくらの専用サーバ エンタープライズシリーズの全てのモデル
対象OS
Red Hat Enterprise Linux 7.4
CentOS 7.4
発生する事象
OSが上記のバージョンであり、かつネットワーク冗長の論理インターフェースの設定ファイル上で 「BONDING_OPTS」項目の「updelay」設定が有効となっている場合、ネットワーク冗長を構成する 物理インターフェースの片方のステータスが無効「MII Status: down」と判定され、 サーバーのシステムログに下記のような論理インターフェースのステータス変更を示すログが繰り返し 記録される不具合が発生する恐れがあります。
bond0: link status up for interface eno2, enabling it in 5000 ms bond1: link status up for interface eno4, enabling it in 5000 ms bond0: link status up for interface eno2, enabling it in 5000 ms bond1: link status up for interface eno4, enabling it in 5000 ms bond0: link status up for interface eno2, enabling it in 5000 ms bond1: link status up for interface eno4, enabling it in 5000 ms
対処方法
ネットワーク冗長の論理インターフェースの設定ファイル上で「BONDING_OPTS」項目の 「updelay」設定を削除いただき、変更後にネットワークの再起動を実施ください。
1 ネットワーク冗長の論理インターフェースの設定ファイルに書かれている「BONDING_OPTS」項目を編集します。
グローバル側
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond0
ローカル側
/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-bond1
2「BONDING_OPTS」項目の「updelay」設定を削除します。
「updelay」設定を削除
(変更前)
BONDING_OPTS="mode=4 miimon=100 updelay=5000 xmit_hash_policy=2"
(変更後)
BONDING_OPTS="mode=4 miimon=100 xmit_hash_policy=2"
3ネットワーク冗長の論理インターフェースの設定ファイルの編集後、ネットワークを再起動します。
ネットワークを再起動
systemctl restart network
4ネットワーク冗長の動作確認をします。
グローバル側
論理インターフェイスのステータスが「state UP」であることを確認します。
ip link show bond0
論理インターフェイス、物理インターフェイスのそれぞれのリンク状態が
有効「MII Status: up」であることを確認します。
cat /proc/net/bonding/bond0
ローカル側
論理インターフェイスのステータスが「state UP」であることを確認します。
ip link show bond1
論理インターフェイス、物理インターフェイスのそれぞれのリンク状態が
有効「MII Status: up」であることを確認します。
cat /proc/net/bonding/bond1